水道分野のコンセッション方式ってなんだろう
コンセッションとは
最近、水道分野におけるコンセッション方式の導入に関して話題になっていますね。
浜松市の一部エリア(浜松市公共下水道終末処理場 西遠処理区)では、既に平成30年4月から下水道事業にコンセッション方式が導入されています。
では、このコンセッション方式とはいったいどのようなことをいうのでしょうか?
私たちの生活に影響がでてくるものなのでしょうか?
コンセッションとは英語のconcessionという名詞で、本来は免許、特許、利権、特権の意味を持っています。
これに加えて、Wikipediaや国土交通省では、以下のように説明されています。
ある特定の地理的範囲や事業範囲において、事業者が免許や契約によって独占的な営業権を与えられたうえで行われる事業の方式
出典 Wikipedia (https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%96%B9%E5%BC%8F)
コンセッション:公共施設等運営権事業(公共施設等の所有権を自治体等に残したまま、民間事業者が運営する方式)
出典:国土交通省ホームページ (https://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo13_hh_000378.html)
コンセッション方式イメージ
浜松市でのコンセッション方式運営状況
コンセッション方式導入理由:老朽化や耐震対策のための上下水道改築に伴う投資に民間活力を導入し経営改善を図るとともに完全民営化を行わずに自治体による業務水準の維持監視を行うため。
委託先:フランス本社のヴェオリア・ジャパン(東京)を代表とする新会社の「浜松ウォーターシンフォニー」
運営施設 西遠浄化センター 浜名中継ポンプ場 阿蔵中継ポンプ場
運営開始 平成30年 4月1日
運営期間:約20年
出典 浜松市水道事業アセットマネジメント計画(平成30年2月策定)(https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/sd-kouji/asetto/asettomanejimento.html)
出典 浜松ウォーターシンフォニー(株)(https://hw-symphony.jp/)
今後の下水道コンセッション方式の普及
国土交通省は、利用を検討している複数の地方公共団体への下水道分野へのコンセッション方式の導入と上水道・ゴミ処理等との他事業連携を促進する方針です。
そのために下水道コンセッション事業が開始されている浜松市の運営状況を参考に、平成31年3月を目標に「下水道事業における公共施設等運営事業等の実施に関するガイドライン(国土交通省ホームページへのリンク)」の改定を行っています。
私たちの生活への影響は?
外資系の民間会社が、生活の下水道処理というインフラ事業に参入することに不安はありますね。
排水の品質管理もさることながら、民間企業である以上、倒産も考える必要があると思われます。
既にコンセッション方式の運営が始まっている浜松市でも、市民の皆さんから多くの質問が寄せられているようです。
よくある質問への回答(Q&A) はこちら
Q コンセッション方式の仕組みを詳しく教えてください
Q 運営委託方式とは、民間企業に上下水道事業を丸投げして、結局は完全な民営化ではないのですか?
Q 近年では、世界は再公営化の流れと聞いています。逆行しているのではないのですか?
Q 水道事業を利益を追求する民間企業に水道事業の運営を任せて良いのですか?市民の水の権利は守られるのですか?
Q なぜ今、導入の検討が必要なのですか?
Q 市民にどのようなメリットがありますか?
Q 水道の運営委託方式の課題はないのですか?
Q 水道の水質は大丈夫ですか?
Q 運営委託方式と完全民営化は何が違うのですか?
Q 水道料金は上がりませんか?
Q 水道事業の今後の財政予測に関する質問
Q 運営委託方式の事業費削減効果(VFM)に関する質問
Q 運営委託方式の事業運営上のリスクに関する質問
Q 海外における水道民営化等の事例に関する質問
Q そのほか、運営委託方式に対する不安に関する質問
Q 今後の予定に関する質問出典 浜松市上下水道事業における官民連携の取り組み (https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/suidow-s/suidou/kanmin/index.html)